KIGの廣瀬です(自己紹介はコチラ)。KIGの中で私の担当はITと羊となっています。羊はちょっと謎っぽいですが・・。今回はITについてお話しさせていただきます。

1.IT投資は有効か

「IT投資に積極的」「IT導入が進んでいる」「IT利活用が進んでいる」などIT投資・導入については、前向きなイメージがあります。実際に「IT投資をしている」と言われる企業の状況はどうなのでしょうか?

中小企業白書(2016年度版)では以下のように示されています。

IT投資を行っている企業の方が、行っていない企業に比べて水準が高いです。

このようにIT投資に積極的な企業の水準が高いという結果が出ています。ただ、これは水準が高いからIT投資ができるという面も考えられ、「ニワトリが先か卵が先か」的な要素もあるかもしれません。それでも、必要なIT投資は行うことは有効です。

2.IT投資における意思決定
そうは言っても、IT投資に限らず、投資を行う際には一定の予算内で効果を求める必要があります。そして、IT投資は規模の評価が分かりづらく意思決定が難しいケースが少なくありません。

以下にIT投資が不良資産化してしまう場合の意思決定パターンを紹介します。

【とある経営会議】

システム部長:ライバルのA社に対抗するために、在庫半減できる生産管理システムが必要です。

社長    :なるほど在庫半減は素晴らしい。それでいくらかかるのだ?

システム部長:約13百万円です。

経理部長  :現在の経営状態で13百万円の投資は無理です!

社長    :いくらまでなら大丈夫なんだ?

経理部長  :せいぜい8百万円ですね

社長    :しかたがない。システム部長、8百万円でなんとかならないか
開発ベンダーにかけあってくれ。

システム部長:わ、分かりました・・・”(-””-)”

【とある経営会議のその後】

ベンダーが、予算8百万円でシステム構築を強行しました・・・・

可能性の高い想定結果は2つあります。

・ 想定結果その1
当初想定とはかけはなれた使い物にならないシステムの完成

・想定結果その2
プロジェクトそのものがとん挫・・・

では、どうすればよかったのでしょうか?

・対策その1 やりたいことを段階的に実現する
→まず優先度高いものは?それは8百万でできるか? など見極める。

・対策その2 13百万円内の優先順位がつけられない場合、別のやり方がないか?を考える。

この対策その1,2のような意思決定が自社でできない場合、KIGのような経営面を支援する外部の知見を有効に使うことが大切です。特に対策その2のような判断は技術面というよりもまさに経営視点としての判断です。

今後、IT投資の採算計算イメージなどについてもご紹介させていただきたいと思います。